トリグラフ山 ②登頂編 (スロベニア)
①入山編の続きです。
いろいろルートを教えてくれるガイドのミトヤさん。
何から何まであれこれ質問攻めの我々に、立て板に水で答えてくれます。
我々は初めてなので一般ルートを登ります。バリエーションはまた次回(あるのか?!)。
ルートはこんな感じ。フラータ(Vrata)という谷から上がって頂上直下のトリグラフスキー小屋(Triglavski Dom)に泊まり、頂上を往復してからクルマ(Krma)という谷を下ります。
行程は、トリグラフを槍ヶ岳だとすると、槍沢を登って槍ヶ岳山荘に泊まり、穂先を往復して飛騨沢から下山するようなイメージです。
ガイドのミトヤさんは、若い頃のラインホルト・メスナーにちょっと似ています。
北壁のルートは、50mロープで大体30ピッチ前後。比較的易しいクラシックルートは、途中歩いて登る区間も多いとか。支点は残置ハーケンを使用するそうです。
上下見比べてルートをご確認下さい。最古のルートは「2」のスロベニアルートで、1890年(!)にアイベックス(山ヤギ)狩りの猟師が猟のために初めて切り拓いたそうです。
こんな岩場、日本に一か所でもあったらナ~
我々の登る一般ルートは、北壁の左端の傾斜の緩いところを衝いて作られており、急な個所は全てヴィアフェラータ(自己確保をセットして登れるワイヤーと鉄杭)が設置されていました。
急登を終えて、頂上直下の圏谷(カール)に出ました。
あとは標高差300mほどをダラダラ登れば山小屋到着。20~30年前までは、このカールは夏でも一面残雪に覆われていて、スキーヤーもたくさんいたそうです。地球温暖化、恐るべし。
トリグラフスキー小屋到着~。麓から5時間強の行程でした。
小屋で昼食に食べたゴラ―シュという地元名物の煮込み料理。美味。
この季節は21時前まで明るいので、まだまだ行動可能。
16時から頂上を往復することにしました。
手前が“小トリグラフ”、奥がトリグラフ本峰。前剣と剣岳本峰みたいな感じ。
気温は3~4℃くらいで、風があるのでかなり寒いです。
ヴィアフェラータは設置されていますが、高度感はあるものの岩自体は易しいので、全部フリーで行けました。悪天候の時や氷雪の残っている時期は、ヴィアフェラータは涙が出るほどありがたいと思います。
岩陰からひょっこり現れたアイベックス(まだ子ども)
“小トリグラフ”から振り返って見たトリグラフスキー小屋
本峰最後の登り。
はい、頂上。18時前。今日1日で、標高差1,900mの登りでした。(キツっ!)
今日登ってきたフラータ(Vrata)の谷。
下山
この山、墜落や滑落の事故はほとんどないものの、落雷による遭難は時々あるそうです。
西のかなた、遠くにうっすら見えるのがイタリアのドロミテの山々。
明日下山後に泊まる予定のブレッド湖がチラリ。
小屋には19時帰着。
夕飯食べて、居合わせた人達とわいわいビール飲んで、21時就寝。
ちなみに山小屋内にはバーが2か所あって、食堂にあるバーは22時まで。もう片方は朝4時まで営業とのこと。どーゆー人たちなんだ?!
③下山編 につづく
いろいろルートを教えてくれるガイドのミトヤさん。
何から何まであれこれ質問攻めの我々に、立て板に水で答えてくれます。
我々は初めてなので一般ルートを登ります。バリエーションはまた次回(あるのか?!)。
ルートはこんな感じ。フラータ(Vrata)という谷から上がって頂上直下のトリグラフスキー小屋(Triglavski Dom)に泊まり、頂上を往復してからクルマ(Krma)という谷を下ります。
行程は、トリグラフを槍ヶ岳だとすると、槍沢を登って槍ヶ岳山荘に泊まり、穂先を往復して飛騨沢から下山するようなイメージです。
ガイドのミトヤさんは、若い頃のラインホルト・メスナーにちょっと似ています。
北壁のルートは、50mロープで大体30ピッチ前後。比較的易しいクラシックルートは、途中歩いて登る区間も多いとか。支点は残置ハーケンを使用するそうです。
上下見比べてルートをご確認下さい。最古のルートは「2」のスロベニアルートで、1890年(!)にアイベックス(山ヤギ)狩りの猟師が猟のために初めて切り拓いたそうです。
こんな岩場、日本に一か所でもあったらナ~
我々の登る一般ルートは、北壁の左端の傾斜の緩いところを衝いて作られており、急な個所は全てヴィアフェラータ(自己確保をセットして登れるワイヤーと鉄杭)が設置されていました。
急登を終えて、頂上直下の圏谷(カール)に出ました。
あとは標高差300mほどをダラダラ登れば山小屋到着。20~30年前までは、このカールは夏でも一面残雪に覆われていて、スキーヤーもたくさんいたそうです。地球温暖化、恐るべし。
トリグラフスキー小屋到着~。麓から5時間強の行程でした。
小屋で昼食に食べたゴラ―シュという地元名物の煮込み料理。美味。
この季節は21時前まで明るいので、まだまだ行動可能。
16時から頂上を往復することにしました。
手前が“小トリグラフ”、奥がトリグラフ本峰。前剣と剣岳本峰みたいな感じ。
気温は3~4℃くらいで、風があるのでかなり寒いです。
ヴィアフェラータは設置されていますが、高度感はあるものの岩自体は易しいので、全部フリーで行けました。悪天候の時や氷雪の残っている時期は、ヴィアフェラータは涙が出るほどありがたいと思います。
岩陰からひょっこり現れたアイベックス(まだ子ども)
“小トリグラフ”から振り返って見たトリグラフスキー小屋
本峰最後の登り。
はい、頂上。18時前。今日1日で、標高差1,900mの登りでした。(キツっ!)
今日登ってきたフラータ(Vrata)の谷。
下山
この山、墜落や滑落の事故はほとんどないものの、落雷による遭難は時々あるそうです。
西のかなた、遠くにうっすら見えるのがイタリアのドロミテの山々。
明日下山後に泊まる予定のブレッド湖がチラリ。
小屋には19時帰着。
夕飯食べて、居合わせた人達とわいわいビール飲んで、21時就寝。
ちなみに山小屋内にはバーが2か所あって、食堂にあるバーは22時まで。もう片方は朝4時まで営業とのこと。どーゆー人たちなんだ?!
③下山編 につづく
by shigakukai
| 2016-07-29 11:45
| 海外の山
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